糸リフト・スレッドリフト
|フェイスラインのたるみ治療
糸リフトとは
糸リフト、スレッドリフトとは、特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、頬やフェイスラインのたるみを引き上げる治療です。皮膚を大きく切開するフェイスリフト手術とは異なり、針穴から糸を挿入するため、傷あとが比較的目立ちにくいことが特徴です。
糸には突起、コグ、メッシュ構造などがあり、皮下組織に引っかかることで、たるみを支えるように働きます。また、糸の周囲に生じる組織反応によって、引き締まり感やハリ感の変化が期待されることもあります。
ただし、糸リフトは余った皮膚を切除する治療ではありません。効果の出方や持続期間には個人差があり、たるみの程度によっては、糸リフトだけでは十分な変化が得られない場合もあります。
糸リフトの効果とメリット
● 施術直後にすぐに効果が実感できる
● たるみの予防効果
● 手術に比べてダウンタイムが短い
適応となるお悩み
糸リフトは、次のようなお悩みがある方に検討される治療です。
- フェイスラインのもたつきが気になる
- 頬の位置が下がってきたと感じる
- 口横のたるみ、マリオネットラインが気になる
- ほうれい線が目立ってきた
- 顔全体を大きく変えるより、自然な引き上げ感を希望している
- 切開を伴うフェイスリフトには抵抗がある
一方で、皮膚の余りが強い方、たるみが高度な方、脂肪量が多い方、骨格的なたるみが主体の方では、糸リフト単独では効果が限定的なことがあります。
糸リフトが向いていない場合・注意が必要な場合
以下に当てはまる方は、施術を慎重に判断します。
- 妊娠中、授乳中の方
- 施術部位に感染、強い炎症、皮膚疾患がある方
- ケロイド体質、肥厚性瘢痕ができやすい方
- 血液をサラサラにする薬を内服中の方
- 重度の糖尿病など、創傷治癒に影響する疾患がある方
- 強いたるみや皮膚の余りがあり、糸リフトでは改善が難しいと考えられる方
- 仕上がりに左右差や一時的な凹凸が出る可能性を受け入れにくい方
診察でお顔の状態、たるみの程度、皮膚の厚み、脂肪のつき方、既往歴、内服薬を確認したうえで、適応を判断します。
当院で行う糸リフト
当院では、患者さんのお顔の状態やたるみの程度に応じて、スレッドリフト用の製品である「アンカーDX W」と「アルテミスリフト」を使用しています。
糸の種類によって、硬さ、引き上げ力、なじみ方、使用に適した部位が異なります。そのため、単に本数を多く入れるのではなく、診察で顔全体のバランスを確認し、必要な部位に適切な方向で挿入することを重視しています。
当日処置は可能ですか?
当院では、診察当日に糸リフトの処置が可能な場合がありますが、基本的に後日の施術になります。使用する糸の本数、施術範囲、たるみの程度、内服薬や既往歴、予約状況によっては、後日の施術をご案内します。初診時は、まず診察と説明を行い、十分にご理解いただいたうえで施術日を決める場合もあります。
特に、血液をサラサラにする薬を内服している方、持病がある方、過去に顔の手術や糸リフトを受けたことがある方は、診察時に必ずお申し出ください。
治療後の注意点
施術後は、腫れ、内出血、痛み、つっぱり感、口を開けにくい感じ、皮膚の凹凸が出ることがあります。多くは時間とともに落ち着きますが、経過には個人差があります。
当日〜数日間の注意点
- 施術当日は強い飲酒、激しい運動、サウナ、長風呂は控えてください
- 施術部位を強くこすらないでください
- 大きく口を開ける動作、硬いものを強く噛む動作は控えめにしてください
- 顔のマッサージや美容機器の使用は、医師の許可があるまで避けてください
- 歯科治療や長時間口を開ける予定がある場合は、事前にご相談ください
- 針穴部分を不潔にしないよう注意してください
受診が必要な症状
以下のような症状がある場合は、早めにご連絡ください。
- 痛みや腫れが日ごとに強くなる
- 赤み、熱感、膿、発熱がある
- 糸が露出しているように見える
- 皮膚のへこみや引きつれが強く改善しない
- 顔の動かしにくさ、しびれが強い
- 片側だけ強い腫れや痛みがある
副作用・リスク
糸リフトでは、以下のような副作用や合併症が起こることがあります。
- 腫れ
- 内出血
- 痛み
- つっぱり感
- 口の開けにくさ
- 皮膚の凹凸、へこみ、ひきつれ
- 左右差
- 糸の触知
- 感染
- 糸の露出
- 色素沈着
- 傷あと
- アレルギー反応
- 肉芽腫
- 神経障害によるしびれ、表情の動かしにくさ
- 血管損傷
- 糸の抜去が必要になる可能性
多くの症状は一時的ですが、まれに治療を要する合併症が起こることがあります。施術前にリスクを十分に説明し、ご納得いただいたうえで治療を行います。
費用について
糸リフトは自由診療です。公的医療保険は適用されません。
- アンカーDX W:55,000円(税込)/1本
- アルテミスリフト:PDO 33,000円(税込)/1本
PLLA 36,300円(税込)/1本 - 診察料:初診料 3,300円(税込)
再診料 1,100円(税込) - 麻酔代:糸リフト代に含む
- 標準的な治療回数:1回/年
- 治療期間の目安:施術当日で終了しますが、経過確認のため再診をご案内する場合があります
※必要な本数は、たるみの程度、施術範囲、希望する仕上がりによって異なります。診察時に治療内容と費用を説明します。
未承認医療機器等について
当院で使用するスレッドリフト用製品は、国内において薬機法上の承認を受けていない未承認医療機器に該当します。
- 使用する医療機器:アンカーDX W、アルテミスリフト
- 入手経路:医師の責任において、国内販売代理店を通じて入手しています
- 国内の承認医療機器の有無:同一の使用目的で国内承認を受けたスレッドリフト用医療機器はありません
- 医薬品副作用被害救済制度等:未承認医療機器を用いた自由診療では、医薬品副作用被害救済制度等の対象外となります