Qスイッチルビーレーザーによるシミ治療とは
「シミ」と一言でいっても、実際にはさまざまな種類があります。代表的なものには、日光黒子、いわゆる老人性色素斑、そばかす、後天性真皮メラノサイトーシス、肝斑、炎症後色素沈着、扁平母斑、太田母斑などがあります。
見た目が似ていても、原因や深さ、適した治療法は異なります。特に肝斑は、通常の強いレーザー照射で悪化することがあるため、治療前の診断がとても重要です。美容医療診療指針でも、シミには複数の疾患が混在することが多く、日光黒子、肝斑、雀卵斑、真皮メラノサイトーシス、炎症後色素沈着などを見分ける必要があるとされています。
Qスイッチルビーレーザーは、メラニン色素に反応しやすい694nmの波長を用いたレーザー治療です。短い時間でレーザー光を照射することで、周囲の皮膚への熱影響をできるだけ抑えながら、色素斑のメラニンを選択的に治療することを目的としています。美容医療診療指針でも、日光黒子に対するレーザー・光治療は有効な治療選択肢とされています。
当院で使用しているQスイッチルビーレーザーは、JMEC社の「Z1 NEXUS」です。
694nmの波長を用いるルビーレーザーで、Qスイッチモードとノーマルモードを搭載しています。メーカー情報では、694nmはメラニンへの吸収が高く、酸化ヘモグロビンへの吸収が低い波長とされ、Qスイッチ発振時のパルス幅は20nsecとされています。
治療後の注意点
かさぶたは無理にはがさないでください
レーザー照射後は、赤み、腫れ、ヒリつきが出ますが数日で落ち着きます。
レーザー照射部位にかさぶたができますが、このかさぶたがある間はワセリンを塗って、その上からテープ保護を行います。お手入れ方法の詳細は施術当日に説明して、お手入れ方法の説明用紙をお渡しします。かさぶたは自然にはがれるのを待ち、こすったり、無理にはがしたりしないでください。
紫外線対策をしっかり行ってください
治療後の皮膚は紫外線の影響を受けやすくなります。日焼け止め、帽子、マスク、日傘などを用いて、紫外線対策を行ってください。
炎症後色素沈着が出ることがあります
レーザー後、一時的に茶色く色素沈着が出ることがあります。これは炎症後色素沈着と呼ばれ、数か月かけて徐々に薄くなることがありますが、体質や部位によって経過には個人差があります。

肝斑がある場合は悪化に注意が必要です
肝斑がある場合、強いレーザー照射により色素沈着が悪化することがあります。美容医療診療指針でも、日光黒子などに用いられる高出力のQスイッチルビーレーザーやQスイッチアレキサンドライトレーザーでは、強い炎症により肝斑が悪化することが知られているとされています。
起こりうる副作用・リスク
- 赤み
- 腫れ
- ヒリつき
- かさぶた
- 水ぶくれ
- 炎症後色素沈着
- 色素脱失
- 再発
- 色の残り
- まれな瘢痕
- 肝斑の悪化
治療効果や経過には個人差があります。完全に消えることを保証する治療ではありません。
保険診療・自費診療の違い
一般的なシミ取りは自費診療です
加齢や紫外線による日光黒子、老人性色素斑、そばかすなどに対する美容目的のレーザー治療は、自費診療となります。
一部のあざは保険診療の対象となる場合があります
太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症、扁平母斑などは、診断や条件により保険診療でレーザー治療が可能な場合があります。
シミの種類によって、適した治療は異なります。
「レーザーで取れるシミかどうか」「保険診療の対象になるか」「肝斑が混ざっていないか」を確認するためにも、まずは診察でご相談ください。
当院では、診察当日に処置が可能な場合もありますが、部位や大きさ、数、予約状況によっては後日の処置となることがあります。
ご希望の方は、LINE予約・WEB予約の「美容皮膚科・美容外科のご予約」から診察予約をお取りください。