陥没乳頭とは
陥没乳頭とは、乳頭が外側に出ず、乳輪の内側に引き込まれたような状態になっているものです。
生まれつきの体質としてみられることも多く、必ずしも病気というわけではありません。
一方で、乳頭が引き込まれていることで、汚れがたまりやすい、炎症を起こしやすい、授乳時に赤ちゃんが吸いつきにくいなど、生活上の困りごとにつながることがあります。
おやまつクリニックでは、形成外科の立場から、見た目だけでなく、炎症の有無や授乳への影響なども含めて診察いたします。
陥没乳頭でみられる症状・お悩み
乳頭が内側に入り込んでいる
乳頭が平坦に見えたり、乳輪の中に引き込まれていたりします。
刺激や手で引き出すと一時的に出てくる軽いタイプから、引き出しにくいタイプまで程度には個人差があります。
汚れがたまりやすい・炎症を起こしやすい
乳頭がくぼんでいる部分に皮脂や垢がたまり、赤み、痛み、腫れ、におい、分泌物などが出ることがあります。
炎症を繰り返す場合は、治療を検討することがあります。
授乳時に困ることがある
陥没の程度によっては、授乳時に赤ちゃんが乳頭をくわえにくくなることがあります。
将来的に授乳を希望される方は、手術の必要性や時期、術式について慎重に相談することが大切です。
見た目が気になる
陥没乳頭は体質的な変化の一つですが、見た目が気になり、温泉や着替え、パートナーとの関係などで心理的な負担になることもあります。
当院では、過度に美容目的へ誘導するのではなく、症状や生活上のお困りごとを確認したうえで、治療の必要性を一緒に考えます。
重症度分類
陥没乳頭は一般に以下の3段階に分類されます。重症度によって治療方針が異なります。

GradeⅠ:
指や吸引で乳頭を容易に引き出せる状態。引き出した後もある程度の突出が維持されます。線維組織の短縮は軽度で、乳管への影響が少ない。
GradeⅡ:
引き出すことはできるが、放すと元に戻る状態。乳管の線維化が進んでいる。授乳への影響が出始め、乳腺炎を繰り返すリスクがあります。
GradeⅢ:
指で引き出すことが困難、または引き出せない状態。乳管が強く短縮・線維化しており、授乳はほぼ不可能。手術療法の適応となることが多いです。
治療法
保存療法(非手術)
・吸引療法を行います
・主にGrade Iに適応
・専用の吸引器・矯正器具を用いて乳頭を徐々に引き出す
・妊娠中・授乳前の準備として有効なことがある
・継続が必要で、効果には個人差がある
・侵襲がなく、まず試みる選択肢
手術療法
陥没乳頭形成術
・Grade II〜IIIが適応
・局所麻酔での日帰り手術
・短縮した乳管を切断または剥離、延長し、乳頭を固定する
・授乳機能温存手術(乳管保存法)も選択可能
・術後は約2週間の安静・保護が必要
・瘢痕は乳頭基部に隠れ、目立ちにくい
・抜糸は2週間後
重症度・妊娠・授乳の希望・既往などを考慮して治療方法を決定します。まずは外来でご相談ください。
手術に伴うリスクについて
陥没乳頭の手術でのリスクのうち、問題となるのは以下の3つです。
●術後出血
切開した乳頭はすべて縫合するわけではないので、術後出血しやすい状態となっています。
出血が多いと次に記載する「再陥没」や「乳頭壊死」のリスクが高くなります。
●再陥没
乳頭の突出が再建されていても、時間とともに再発することがあります。
●乳頭壊死
乳頭がなくなります。一部のこともあれば全部なくなることもあります。
乳頭の形を再建することは可能ですが、授乳できなくなります。
おやまつクリニックでの診療について
おやまつクリニックでは、形成外科の視点から、陥没乳頭の状態、炎症の有無、授乳予定、生活上のお困りごとを確認したうえで、治療方針をご提案します。
手術を行う場合も、メリットだけでなく、再陥没、傷あと、左右差、授乳への影響などについて事前にご説明し、納得いただいたうえで治療を進めます。
気になる症状がある方は、お一人で悩まずご相談ください。
陥没乳頭の診察をご希望の方は、LINE予約、WEB予約よりご予約ください。
ご予約の際は、「形成外科・皮膚科のご予約」からお進みください。
炎症、痛み、腫れ、分泌物がある場合や、急に片側だけ乳頭の形が変化した場合は、早めの受診をご検討ください。